鳩山首相辞任に思う
2010年06月02日

今日ばかりは、政治のことについて、
簡単に書いておきたい。
書かなくても良いことだとは思うが、
私は民主党に票を入れたひとりである。
(先の総選挙でいうならば、多くの方がそうだと思われる)
政権交代が良かったか悪かったかといえば、
私は間違いなく良かったと思う。
今まで、そして自民党政権のままではおそらくずっと見えなかった部分が、
見えるようになったからだ。
また、民主党政権になったことで、
政治において必要なものはなにか、
またあれだけ自民党を批判していたマスコミや私たちがどのような行動をとるか、
考えるきっかけになったからだ。
本来、その政局の混沌は、
票を投じた者からいえば、覚悟の上である。
それぞれのさまざまな利権が、絡み合っているのだ。混乱しない訳がない。
鳩山首相は、確かに自身の想いは強かった(これはとても大切なことである)が、
この国のビジョンは描き切れていなかったように思う。
しかし、野党もマスコミもそして与党自身も、そこを問わず、
「政治とカネ」であるとか、「普天間基地問題」だとか、「内閣支持率」であるとか、
なぜ枝葉の部分や政局のみをクローズアップするか。
そこを、相手を尊重した上で、議論を戦わせ、切磋琢磨しながら構築していくのが、
友愛であり、国を想うこころではないか。
バカにしたり、面白がったりすることではない。
もうすぐ参議院議員の選挙である。
いま、誰がどんなふうにどんなことを語っているのか、
しっかりと見聞きしながら、判断していきたい。
Posted by タイガーあきよし at 20:55
│ひとりごと
この記事へのコメント
内田樹(神戸女学院大学)のコメント
「民主党政権は8ヶ月のあいだに、自民党政権下では前景化しなかった日本の「エスタブリッシュメント」を露呈させた。 結果的にはそれに潰されたわけだが、そのような強固な「変化を嫌う抵抗勢力」が存在していることを明らかにしたことが鳩山政権の最大の功績だろう。」私はこの意見に同意します。
沖縄のことだって、俺たち本土の人間はまずこのことをほとんど知らずに来てしまった。報道も沖縄を無視し続けた。それをここまでこだわったことは評価したい。もちろん手順や官房長官の起用は明らかに不手際があったけれど。そして同時に米軍と対峙するということはそれだけ大変なのだ、ということだよね。それは自民党では絶対無理だもの。
「民主党政権は8ヶ月のあいだに、自民党政権下では前景化しなかった日本の「エスタブリッシュメント」を露呈させた。 結果的にはそれに潰されたわけだが、そのような強固な「変化を嫌う抵抗勢力」が存在していることを明らかにしたことが鳩山政権の最大の功績だろう。」私はこの意見に同意します。
沖縄のことだって、俺たち本土の人間はまずこのことをほとんど知らずに来てしまった。報道も沖縄を無視し続けた。それをここまでこだわったことは評価したい。もちろん手順や官房長官の起用は明らかに不手際があったけれど。そして同時に米軍と対峙するということはそれだけ大変なのだ、ということだよね。それは自民党では絶対無理だもの。
Posted by kanegon
at 2010年06月02日 22:36

その通り だと、思います。
Posted by 桜坂
at 2010年06月03日 00:07

私たち国民は待つことができないのですね!
みんな自分だけよければいいということばかり考える時代になったため都合のよい発言をしなければ、選挙に勝てない。
それでもってマニフェストの公約の実現のはやさを求める。
その、おそさに怒る国民のせいで退陣しなければならない。
良いと、思っても実現には時間がかかるもんですよ。
みんな自分だけよければいいということばかり考える時代になったため都合のよい発言をしなければ、選挙に勝てない。
それでもってマニフェストの公約の実現のはやさを求める。
その、おそさに怒る国民のせいで退陣しなければならない。
良いと、思っても実現には時間がかかるもんですよ。
Posted by のんちゃん at 2010年06月03日 01:13
タイガーくん
昨日から報道は政局の話一色ですね。
私は、政局という細部にはあまり興味はありません。ただ政治=マツリゴトには関心があります。
私の立場を言えば、基本的にはリベラル。しかしかなりラディカルなところがあります。
さて昨日鳩山氏が民主党代表の辞任を表明しましたが、辞任には普天間の問題が大きく影響しました。
そもそも戦前、沖縄には日本軍の基地はありませんでした。戦前の日本にとって沖縄は防衛上、重要な地との認識がなかったからです。
一方、米国はどうか?
昨年末に放送された『坂の上の雲』。登場人物の秋山真之の師マハン提督の著『海上権力史論』(原書房)の時代から、沖縄は米国にとって重要な地でした。
『坂の上の雲』の舞台となった明治という時代は、幕末に米国を初め当時の列強と結ばれた不平等条約の改正がひとつの柱になっており、この改正のひとつの条件となった工業所有権に関するパリ条約、著作権に関するベルヌ条約の加入に向け、特許法等の整備が図られ、不平等条約撤廃に至っています。
一方、戦後六十年以上経った現在でも「日米地位協定」という不平等条約は存続したままです。
この点からみれば、日米関係は明治初頭と同じ状況といえると思います。
その後の戦争の時代へと突入する萌芽は、明治という時代にあったと思われ、明治という時代を全面的に肯定するわけではありませんが、少なくとも不平等条約を撤廃し、自国民の利益を守るという点では評価できるのではないかと思っています。
まとまりのない話になりましたが、現在を考えるには、歴史から学ぶとの思いです。
昨日から報道は政局の話一色ですね。
私は、政局という細部にはあまり興味はありません。ただ政治=マツリゴトには関心があります。
私の立場を言えば、基本的にはリベラル。しかしかなりラディカルなところがあります。
さて昨日鳩山氏が民主党代表の辞任を表明しましたが、辞任には普天間の問題が大きく影響しました。
そもそも戦前、沖縄には日本軍の基地はありませんでした。戦前の日本にとって沖縄は防衛上、重要な地との認識がなかったからです。
一方、米国はどうか?
昨年末に放送された『坂の上の雲』。登場人物の秋山真之の師マハン提督の著『海上権力史論』(原書房)の時代から、沖縄は米国にとって重要な地でした。
『坂の上の雲』の舞台となった明治という時代は、幕末に米国を初め当時の列強と結ばれた不平等条約の改正がひとつの柱になっており、この改正のひとつの条件となった工業所有権に関するパリ条約、著作権に関するベルヌ条約の加入に向け、特許法等の整備が図られ、不平等条約撤廃に至っています。
一方、戦後六十年以上経った現在でも「日米地位協定」という不平等条約は存続したままです。
この点からみれば、日米関係は明治初頭と同じ状況といえると思います。
その後の戦争の時代へと突入する萌芽は、明治という時代にあったと思われ、明治という時代を全面的に肯定するわけではありませんが、少なくとも不平等条約を撤廃し、自国民の利益を守るという点では評価できるのではないかと思っています。
まとまりのない話になりましたが、現在を考えるには、歴史から学ぶとの思いです。
Posted by 上おおやま師匠OB at 2010年06月03日 08:44
>かねごんさん
どうやら、私たちは、知らないことが多過ぎますね。。
情報によって、我々は判断する。
でも、その情報が偏っていれば、私たちの判断や行動も誤ってしまう。
そのことを殊に気づかせてくれた「政権交代」であり、「鳩山政権」であったのかなぁと、
考えています。
どうやら、私たちは、知らないことが多過ぎますね。。
情報によって、我々は判断する。
でも、その情報が偏っていれば、私たちの判断や行動も誤ってしまう。
そのことを殊に気づかせてくれた「政権交代」であり、「鳩山政権」であったのかなぁと、
考えています。
Posted by タイガーあきよし
at 2010年06月04日 18:24

>桜坂さん
「子ども手当」を手にした複雑な感情を、読ませていただきました。
私は子どもがいないので分かりませんが、
これ、結構大きな金額ですよね。
慣れてしまうと、やめられないですよね。。
感情でではなく、
(もちろん感情は大事ですが、それだけではなく)
この国のあるべき姿に向けたお金の使い方を、論理的に考えていく必要は、
やはりあると思います。
「子ども手当」を手にした複雑な感情を、読ませていただきました。
私は子どもがいないので分かりませんが、
これ、結構大きな金額ですよね。
慣れてしまうと、やめられないですよね。。
感情でではなく、
(もちろん感情は大事ですが、それだけではなく)
この国のあるべき姿に向けたお金の使い方を、論理的に考えていく必要は、
やはりあると思います。
Posted by タイガーあきよし
at 2010年06月04日 18:33

>のんちゃん
なるほど~。
おそらく、私たち国民こそが最も感情に流され、
あてにならないのだと思います。
本当のところはね。。
だから私たちの成長なくして、
きちんとした政治も行われにくい部分は、
あるのではないでしょうか。
なるほど~。
おそらく、私たち国民こそが最も感情に流され、
あてにならないのだと思います。
本当のところはね。。
だから私たちの成長なくして、
きちんとした政治も行われにくい部分は、
あるのではないでしょうか。
Posted by タイガーあきよし
at 2010年06月04日 20:02

>上おおやま師匠OBさん
リベラルで、かなりラディカルなんですね~(笑←すみません)
沖縄に関しては、
日本とアメリカのビジョンの違いで、
その位置づけは大きく変わってくるのでしょうね。
つまり日本が考えている以上に、アメリカにとっては沖縄が重要なのだと、考えます。
それにしても、
日本は今の形でのアメリカとの同盟を守るのが、いいのでしょうか。
結局、日本は、アメリカとの関係において、
大戦が終わってから何も変わってないのだと思います。
そういうことを考えさせてくれるのが、現政権の意義だと思ってます。
リベラルで、かなりラディカルなんですね~(笑←すみません)
沖縄に関しては、
日本とアメリカのビジョンの違いで、
その位置づけは大きく変わってくるのでしょうね。
つまり日本が考えている以上に、アメリカにとっては沖縄が重要なのだと、考えます。
それにしても、
日本は今の形でのアメリカとの同盟を守るのが、いいのでしょうか。
結局、日本は、アメリカとの関係において、
大戦が終わってから何も変わってないのだと思います。
そういうことを考えさせてくれるのが、現政権の意義だと思ってます。
Posted by タイガーあきよし
at 2010年06月04日 20:18

タイガーくん
専攻は、確か地理学じゃなかったですか?
上記の『海上権力史論』は、海洋国家の採るべき姿を描いた地理政治学の名著です(戦前の日本は、大陸国家の目指すハウスホーファーなどの地理政治学に重点がおかれていました)。
そもそも地理学は、戦争と密接な関係があり、海外の地図は、主に陸軍により作成されています。
しかし戦後の日本における地理学は、そうしたものがたくみに除かれた形になっています。
私は経営学部でしたが、日本の経営学部は、アメリカのようなビジネススクールで教えられるものとは異なり、経営学部とは名ばかりの会計学部になってしまっています。
たとえばスタッフという用語がありますが、これもそもそもは、ドイツ参謀学から生まれた言葉であり、直接要員(ライン)を除く、参謀やロジスティック(兵站)を意味するものでした(したがって販売員などの直接要員の募集広告に「スタッフ募集」などと書くのは、実際の「スタッフ」の意味がわかっていないわけです)。
ビジネス書といわれるものの、ほとんどは地理政治学をはじめとする軍事についての学問からの流用といえるものです。
戦略という面を欠いた地理学しか教えられない日本の教育が、経済戦略の策成などにも影響を及ぼしているんでしょうね。
専攻は、確か地理学じゃなかったですか?
上記の『海上権力史論』は、海洋国家の採るべき姿を描いた地理政治学の名著です(戦前の日本は、大陸国家の目指すハウスホーファーなどの地理政治学に重点がおかれていました)。
そもそも地理学は、戦争と密接な関係があり、海外の地図は、主に陸軍により作成されています。
しかし戦後の日本における地理学は、そうしたものがたくみに除かれた形になっています。
私は経営学部でしたが、日本の経営学部は、アメリカのようなビジネススクールで教えられるものとは異なり、経営学部とは名ばかりの会計学部になってしまっています。
たとえばスタッフという用語がありますが、これもそもそもは、ドイツ参謀学から生まれた言葉であり、直接要員(ライン)を除く、参謀やロジスティック(兵站)を意味するものでした(したがって販売員などの直接要員の募集広告に「スタッフ募集」などと書くのは、実際の「スタッフ」の意味がわかっていないわけです)。
ビジネス書といわれるものの、ほとんどは地理政治学をはじめとする軍事についての学問からの流用といえるものです。
戦略という面を欠いた地理学しか教えられない日本の教育が、経済戦略の策成などにも影響を及ぼしているんでしょうね。
Posted by 上おおやま師匠OB at 2010年06月04日 23:26
日本における第二次世界大戦後の地理学の根本的な議論はここではあまり関係がないし、タイガー氏の大学時代の専攻はさらに意味を持たない。なぜなら、タイガー氏は地理学に基本的に興味がなかったようにみえたからである。
Posted by 地理学 at 2010年06月05日 21:30
>上おおやま師匠OBさん
なるほど。
確かに私は地理学の専攻でしたが、
「自然地理」「人文地理」という区分けで、私自身は「人文地理」の選択でした。
地理においても経営においても、
そういう「戦略」に関する要素が除かれているというのは、
大変興味深いです。。
私たちは、そういう思考が出来にくいように、
教育されてきているんですね。
なるほど。
確かに私は地理学の専攻でしたが、
「自然地理」「人文地理」という区分けで、私自身は「人文地理」の選択でした。
地理においても経営においても、
そういう「戦略」に関する要素が除かれているというのは、
大変興味深いです。。
私たちは、そういう思考が出来にくいように、
教育されてきているんですね。
Posted by タイガーあきよし
at 2010年06月06日 19:05

>地理学さん
怠惰な大学時代を思い出すようで、
恥ずかしいです。。
怠惰な大学時代を思い出すようで、
恥ずかしいです。。
Posted by タイガーあきよし
at 2010年06月06日 19:06

いやいや、そのような意味で書いた訳ではありません、申し訳ありません。怠惰な学生時代の話ではなく、興味・感心が、タイガー氏におかれては、歴史特に郷土にあったというだけの話。
日本の地理学の話は興味深いけれど、乱暴な議論との印象を持ちました。ラッツェルの学問はナチスドイツによりかなり歪められているからなあ…
日本の地理学の話は興味深いけれど、乱暴な議論との印象を持ちました。ラッツェルの学問はナチスドイツによりかなり歪められているからなあ…
Posted by 地理学 at 2010年06月06日 21:49
>地理学さん
いーえ。おかまいなく。
(立ち直りは早いです!)
政治地理学の祖とされるラッツェルの学問も、
そうなのですね。。
いーえ。おかまいなく。
(立ち直りは早いです!)
政治地理学の祖とされるラッツェルの学問も、
そうなのですね。。
Posted by タイガーあきよし
at 2010年06月08日 06:50
