「歴史」の勉強のしかた
2013年12月20日
先日、ふとした拍子に、
「社会の歴史(日本史)って、どういう風に勉強したらいいの?」
と聞かれたことがあったので、
その答えとなるように、
私の考えていることを、簡単に書いてみたいと思います。
(ここではあくまでも、教科としての「社会」であり「歴史」です)
私が、特に大事だと考えていることは、2つです。
1.ロジックをつかむ。
2.イメージをとらえる。
◆ ◆
1.ロジックをつかむ。
「ロジック」とは、「論理」であり「筋道」のこと。
ここでは、よく言われる「歴史の『流れ』」と、同じ意味だと考えてください。
例えば、自分がいま何を勉強しているのか、
(「時代」で分けて勉強をしていれば、奈良時代なのか、平安時代なのか、はたまた鎌倉時代なのか、など)
それをきちんと抑えたうえで、
それは、
「こうなって、こうなって、こうなって、こうなって、だからこうなったんだ」
という、大きな「流れ」を、自分の中でまずつかむことです。
教材としては、教科書が「ロジック」を伝える役割をしているのだと思いますが、
必ずしもその「ロジック」が分かりやすいとは言えず。。(苦笑)
そういう意味では、
学校や塾の先生が、授業を通して、生徒のみんなに伝えようとしているのも、
その「ロジック」なのだと思います。
で、この「ロジック」は、木に例えるなら、幹の部分。
それに対し、テストのために覚えるべきいろいろな細かな「人の名前」「法の名前」「歴史用語」は、枝葉の部分。
だから、「ロジック」をつかむことなしに、
「人の名前」「法の名前」「歴史用語」だけを覚えたとしても、
それを繋ぎとめる幹の部分が出来ていないと、
それが何だったのか、頭の中でごちゃごちゃになってしまうし、
記憶としても定着しにくいと思うのです。
2.イメージをとらえる。
先ほど、
>テストのために覚えるべき、いろいろな細かな「人の名前」「法の名前」「歴史用語」
なんて書きましたが、
これらをただ暗記するというのは、苦痛しかないと思います。
ただの暗記にしないためにも「ロジック」を、
というのが、上の項で述べてきたことなのですが、
それであったとしても、
例えば、「源頼朝」「源頼家」「源実朝」「北条政子」「北条時政」「北条義時」「北条泰時」「北条時宗」「東大寺南大門」「東大寺南大門金剛力士像」「東大寺南大門僧形八幡神像」「重源」といった言葉を覚えていくのは、
なかなか難しいでしょう。
理由のひとつは、
その人の顔や、その人となり、
どんな建物なのか、どんな仏像なのかが、
浮かんでこないから。イメージ出来ていないから。
ですから、そのイメージをとらえれるような、
より多くの情報に触れることが出来ると、
実は覚えやすくなる、ということなのです。
教材としては、図録などの資料集がその役割を果たし、
またそれ以外にも、映画やテレビドラマや、実際にそのものを見たりといったことが、
イメージとしてとらえやすくすると思うのです。

~どうも、源頼朝(と伝えられている人)です。ちなみに「似絵」です~
大人のかたの方が、実感としてあるのかもしれません。
「中学や高校のときは、歴史が嫌いだったけど、
大人になって、いろんな本を読んだり、大河ドラマを見たりしてるうちに、
なんだか興味が湧いてきた」
というのは、
大人になって、イメージをとらえることが出来た、ということなのです。
【おまけ】
イメージをとらえるために、私が最も勧めるのは、
この小学館の学習まんが『少年少女日本の歴史』。
これ、本当に良質で、
私は高校生になっても、教科書の後で、このまんがを長い時間かけて読んでました。
って、書いてあること、教科書と一緒なんですよね。
結局のところ。
◆ ◆
もちろん、この2つだけで、劇的に絶対点数が取れるようになるかと言われれば、
それは分かりません。
今までに、どこまで枝葉の部分を覚えてきているか、
あるいはこれから、どこまで枝葉の部分を覚えていくか、
というのもあるでしょう。
それであったとしても、
この2つの視点をもって、
勉強をしているのと、していないのでは、
明らかに違ってくるのだと、
私はそう確信をしています。