「足利尊氏だと言われている人の像」の謎を追いました。少しだけ。
2014年01月17日
このブログは「タイガーマニア」ですが、
その中でも、今日の内容はちょっとマニアです(笑)
先日、別のブログで、次のことを書きました。
・「足利尊氏像」は、正確には「足利尊氏だと言われている人の像」である。
・尊氏だとされる根拠は、江戸時代に老中松平定信が編纂した『集古十種』という古宝物図録に、この肖像が尊氏として記載されているから。
・尊氏ではないとされる根拠には、画のなかの太刀と馬具に描かれた家紋が足利家の家紋でないこと、などが挙げられる。
(⇒詳しくは、こちら。)
そうなんです。
つまり、
江戸時代に編纂された『集古十種』に、
この肖像画は、「足利尊氏像」だと書かれているから、「足利尊氏」なんだ!!!
ということですよね。
そして、今日。
その『集古十種』の、肖像画部分のみを集めた本が届き、
興味深く、開きました。
おそらく、日本史が好きで得意だった方も、決してそうではなかった方も、
何となく、
記載されているこの肖像画が誰なのか、分かるのではないでしょうか。

~聖徳太子~

~源頼朝~

~豊臣秀吉~
画の右側を見てください。
こんな風に、
その肖像画が、誰で、どこに保管されているのかが、
書かれているのです。
そして。。
ありました。

ま、それだけと言えば、それだけなんですが(苦笑)
ちょっと辿り着いたような、満足感がありますね!!!!!
ただ、この本の解説を読んでいくと、
◆ ◆
同じく松平定信が指導し、谷文晁が絵巻物から抄出した部分図からなる『古画類聚』の凡例に、
「(中略)疑はしきあるも臆断をもてせず、皆識者の明断をまつ。」とあり、
『集古十種』の広瀬典の序文にも同じようなことが記されている。
(引用、ここまで)
◆ ◆
とありますから、
そもそも、
この『集古十種』においても、ある程度推測で記載している
ということになります。
と、いうことは、
「足利尊氏像」の「足利尊氏」である根拠も、また推測だ!!!!!
ということですよね。。。
それでは、なぜ、
この像が当時足利尊氏像だと言われていたのか、などなど、
興味は広がっていくのです。
