『英国王のスピーチ』
2011年03月21日
アカデミー賞作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞の受賞作品。
でもその前、この作品が予告で出ていた時から、
これは観ようと決めていた。

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(動画)
2つの視点から、この作品を捉えた。
ひとつは、治療を担当するライオネルに対して。
録音をし、自らの声を聞かせるという手法。
発声を良くするための具体的トレーニング。
ヨーク公の過去にさかのぼり、
吃音の原因となった心理的障害を取り除くという作業。
そして何より、
ヨーク公との間に信頼関係を築き上げていこうとすること。
ご存知のとおり、私はかつて「研修トレーナー」を行っていたことがあるが、
その時学んだことや、
自分が行ってきたこと、大切にしてきたこと、気づいたことを、
再確認する機会となった。
もうひとつは、
ヨーク公(即位して、ジョージ6世)に対して。
国王のおかれた立場というのは、
我々国民には、想像し難い部分ではあるのだが、
ヨーク公が国王に即位する過程における葛藤から、
また吃音症を持つ自身が、
国王として、第二次大戦の開戦を告げるスピーチを国民にしていくべき苦しみから、
その一部を感じとることが出来た。
国王とは、
その立場に産まれた者が、望むにしろ望まないにしろ、
歴代の王によって引き継がれた、
まさにその国そのものなのだ。
私たちの国においては、
その立場は、天皇であり、
東日本の震災に対する先日の陛下のお言葉こそが、
まさに映画における「英国王のスピーチ」であったのだと、
改めてそう考えたのである。
【タイガージャッジ】
★★★★★(5点満点中、満点!)
※あくまでも私の評価です。
【おまけ】
(動画)