立ち喰いそばを食べながら
2010年04月17日
先日の夜、豊橋駅から電車で帰宅した際に、
駅構内の壺屋が食べたくなった。
旧豊橋駅の頃は、飯田線や名鉄と同じ1階にあった、壺屋である。

高校生の頃、部活の試合の帰りなどで豊橋駅に来たときには、
よくここで立ち喰いそばを食べ、
それから飯田線に乗った。
当時の私は、立ち喰いそばを食べるという行為に、大人らしさを感じていたのだと思う。
そして、そこで大人を見ていた。
どこか疲れていて、
少しよれたスーツを着て、
そばをすすり、酒に酔い。。
家庭というものを持ち、歳を重ね、
私もこういう大人になるのかなぁなんて、
なんとなく思い、憧れた。
あれから20年が経ち、
こうして壺屋のそばを食べながら、
あの頃思い描いてた大人に、私はなれているだろうか、
そんなことを考えた。
それ以上だったとも言えるし、たいして変わらなかったとも言える。
そもそも、どのような大人になるかきちんと考えてなかったと、言うこともできる。
間違いなく言えるのは、
あの時は、出来なかった「天ぷら」を、
今はそばの上に堂々と乗せて、食べているということである。。

ここは、私にとっては、
高校生の頃の自分に立ち返ることの出来る、
今となっては数少ない場所なのである。
